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2024年、タイの(私的)10大ニュース(一行トピックスから)

akiyamabkk


今年もあと一週間をきった。以下は、私の今年の10大ニュース。世間的な大ニュースというよりも、自分が興味を惹かれたニュースを選んだもので、タイ社会の情勢やトレンドを反映したものとは言えないかもしれない。

 

個人的に一番の大ニュースは、義父が亡くなったこと。これは、高齢化の進むこの村(カミさんの生まれた村)のトレンドで、カミさんの親戚だけで、義父を含めて、今年3人亡くなっている。死んだのはすべて男、うち二人は癌で死んでいる。村全体では10人以上死んでいるだろう。月に一人は、確実に年寄りが死んでいる。

 

自分が聞いた限りでは、壮年の人が亡くなったのは一人だけ、マヨームの実(タマリンドみたいな酸っぱい果物)を取っている時に木から落ちて死んだ。この人は、まだ40代の中年男性だから子供も小さく、働き手を失って家族は大変だろう。だから、この時は、年寄りの葬式にありがちなフェスティブな雰囲気はなかった。

 

葬式の時に開かれる私的な賭場も開かれなかったようだ。もっとも、これは、喪主を胴元にして儲けさせて、寸志とする意味もあるから、やっぱり開かれていたのかもしれない。「葬式賭場」は、こういう時にこそ必要なのだ。まだ若いから、年寄りなら大概が入っている「葬式保険」にも加入していないだろうし・・・。

 

脱線したが、以下、印象的だった今年のタイのニュース10選、順不同・・・というか年始から時間順で。

 

ピター前進党前代表のメディア株問題で憲法裁判所が判決!立候補時に当該メディアに報道機関としての活動実績はなく、違反に当たらずとして、国会議員への復権を命じる。ピター氏は明日にも登院か!(2024/01/24)

 

タイの文部大臣、北朝鮮大使に同国の学生の規律正しさは「模範的」と発言。前進党のバラミー議員が「北の規律は洗脳の産物」と国際常識に基づいて批判、同大臣の強権政治への親近感へ疑義を呈す。(2024/02/08)

 

カオソット紙、日本のAV女優の借金苦を記事に掲載。(「ショック、あの深田えみりが8千万円の借金地獄!」)同紙はオンラインに特化して大衆路線を徹底、アクセス数トップで日本のAV普及にも大貢献(2024/02/16)

 

One Championship のチャトリCEOがバンコクポストのライブ番組内で、詐欺の噂もある Quantam FBC を「確実に何もせずに儲かる投資先」として紹介、タイ国立銀行が介入しライブ映像は即刻お蔵入りに。(2024/03/03)フェイクニュースかも? 

 

徴兵された一般兵士が、上官の妻の下着まで洗わされていることを、ブラジャー、パンティーの洗濯物動画付きで YouTube に勇気ある告発。常態化している軍幹部の一般兵士の私物化に一石を投じる。(2024/03/12)

 

逮捕された元有名住職の僧房から、女性を脅迫するためのセックスビデオ、拳銃、覚醒剤などが押収されタイ社会に衝撃!・・・でもなく、一般国民は僧侶の不祥事に慣れっこか?タイラット紙など報道。(2024/04/02)

 

タクシン元首相とタイ貢献党を応援してきたテレビ局「Voice TV」が5月一杯で閉鎖。200人近いスタッフも全員解雇。「原因は累積赤字」と経営陣説明も「タクシン氏帰国で役割を終えた」という声も。(2024/04/26)

 

東南アジア各国で記録的猛暑。フィリピンで最高気温摂氏53度、学校閉鎖が360万人の学童に影響。ミャンマーでは最高気温48.2度、タイで44 度、カンボジアで43度。冷房のない貧困家庭の健康に最悪の影響(2024/04/30)

 

麻薬取締法違反で服役していた33才女性が、EM (電子足輪)付きで仮釈放中、再び覚醒剤密売で逮捕、ヤーバー3万錠が押収される。EM付きではまともな職につけず、仮釈中に薬に舞い戻る悪循環か?(2024/05/08)

 

タイで、SNSベースのフリーの女性高利貸しが、借金の契約に全裸写真を送らせる新機軸。利子支払いが遅れると、即刻、保証人に写真を送る冷徹ぶり。男女を問わず屋台の日銭商売に被害者多数の模様(2024/06/03)

 

 

前半だけで10になってしまった。

 

赤文字になっているニュースは、事実、フェイクニュースだった。「ワンチャンピオンシップのチャトリ代表が、仮想通貨を運用する錬金術を放送でつい漏らしてしまって、タイの中央銀行から訴えられている」という、ニュース仕立ての手の込んだステルス広告である。これには有名人のバージョンがいくつもあって、ブラックピンクのリサなども被害にあっている。ニュースを読み込んでフェイクを見抜くワザ?には自信があったが、敢えなく騙されてしまった。

 

2024年後半については、よければ Read More で読んでもらうとして、今年一年を振り返って思うのは、タイという国は、我々日本人が勘違いしているほど「普通の国」ではないということだ。観光できている分には「普通の国」に見えるのである。長く住んでいると、タイの政治や社会の異様さにフラストレーションが溜まることはあるが、「だからタイは住みやすい」・・・と言えないこともないようだ。

 

それでは、皆さん良いお年を!

 

<了>


※参考 「一行トピックス(2024年)

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