top of page

SNS ニュース〜環境保護の殉教者の命日(ネットマガジン The Momentum の記事から)

akiyamabkk

9月1日は、スープ・ナーカサティアンの命日。フアカオケーン自然公園の所長だった彼が、自然公園への木材企業の侵食に抗議して拳銃自殺を遂げたのが33年前、1989年の事だ。私がタイに初めて来たのは「虐殺の5月」が起こった1992年だからこの事件とは重なっていないが、おりに触れて耳にしてきた名前だ。自然保護運動の英雄として、一種、神格化されている人物である。 今回、この文章を読んで、この人が、プラチンブリ県知事(元国会議員「の息子だということを初めて知った。カセサート大学卒業後、ロンドン大学の大学院で環境学を学び、学生時代は、トランペットの名手、絵画でも才能の片鱗も見せていたというから、相当のエリートだろう。「腐敗した権力に押し潰された良心的小官吏」という抱いていたイメージからは少しずれるが、タイで多少なりとも影響力のある活動をなすには、少なくとも地方エリート一族出身程度のバックグラウンドが必要だという事だろう。


しかし、この写真、人柄が滲み出る良い写真である。この人が死後30年以上経っても、慕われているのがわかる気がする。今年も、スープ・ナカサティアンを追慕する催しが、いくつも開かれる予定だそうだ。


※写真は、The Momentum のサムネイルから。


<了>

bottom of page