某保守政党代表の「子宮摘出」発言について、初めてタイの新聞が書いた!
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タイの朝日新聞「マティチョン紙」が百田尚樹の女性蔑視発言についてやっと報道した。タイでは初めてだと思う。ちなみに系列紙「カオソット紙」も報じているが、同じ内容だと思うので、こちらはチェックしていない。記事のアドレスは以下。
一昨日の記事。発言があったのが11月8日、謝罪が10日だから、海外の記事としてはかなり遅い方だろう。百田を一貫して批判している飯山あかりによれば、これまでに20カ国以上が、この発言を記事にしていいる。
以下はAI(ChatGPT)による直訳。一切手直ししていない。
◽️激しい批判を浴びた日本の政治家、25歳以上の女性の結婚禁止・子宮摘出を提案
日本の政治家が、25歳以上の女性の結婚を禁止し、30歳を超えて子供を持たない場合には子宮を摘出するという提案を行い、出生率の向上を図る考えを示したところ、ソーシャルメディア上で大きな批判が巻き起こっています。
外国メディアの報道によると、日本の保守政党の党首であるヒャクタ・ナオキ氏が、18歳を超えた女性の大学進学禁止、25歳を超えた女性の結婚禁止、30歳を超えても子供を持たない場合の子宮摘出といった極端な提案を示し、少子化問題の解決を目指す意向を表明しました。この発言は大きな反発を呼んでいます。
ヒャクタ氏は11月8日に自身のYouTubeのポッドキャスト番組でこれらの発言をし、極端な提案が早期の出産を促し、少子化問題を解決
できる可能性があると主張しました。
提案の内容には、18歳を超える女性の大学進学禁止も含まれ、女性たちが子供を持つことに専念するよう促すことが目的であると述べました。
さらに、25歳以上の女性の結婚禁止や、30歳以上で子供を持たない女性には子宮摘出を求めるという内容も含まれていました。これらの提案が発表されると、社会には強い懸念が広がり、広範な批判を
呼びました。
一方、ヒャクタ氏の共演者であるアリモト・カオリ氏は、日本の価値観が急速に変化し、労働市場に参加する女性が増えていると指摘。多くの女性が、出産が自身の幸福と合わないと感じていると述べました。
その後、激しい批判を受けたヒャクタ氏は、11月10日の日曜日に名古屋での講演とX(旧Twitter)での声明で公に謝罪しました。発言は仮説に過ぎなかったと強調し、謝罪しました。また、発言が文脈を無視して報じられたとして、日本のメディアを批判しました。
なお、ヒャクタ氏は過去にも物議を醸しており、2014年には日本軍が中国民間人を多数虐殺した南京事件は「存在しなかった」と主張して大きな反発を招きました。
以上
これを自分で訳していると30分はかかる。AIなら5秒(笑)。この差はでかい。普通に訳せる人でも、書く手間が省けるだけ効率が上がるのだ。プロの翻訳家は昔から、高価な自動翻訳ソフトを使ってこれをやっていたのだろう。しつこいようだが、このスピードにいつも魅了されるのだ。読んでおかしなところはないので、今回は、「見てきたような嘘」はついていないと思う、
マティチョン記事は、百田サイドの言い訳に全く触れていないが、「SFだ」「いいと言っているわけではない、と何度も言った」などどいう弁解は通じない。他国のニュースを詳しく取り上げる必要も余裕もない海外の報道というのは、こういう風に、ショッキングな要点だけが伝わっていくものなのだ。
最後に南京虐殺の話が出てくるところが興味深い。「南京虐殺に少しでも疑義を挟むような人間は、ヒャクタのような頭のおかしな極右である」というプロパガンダイメージが、また積み上がるわけである。マティチョンは、海外の新聞報道(おそらく英語媒体だろう)に基づいて書いているようだから、欧米のメディアも、南京虐殺に合わせて触れているのだと思う。
南京虐殺が「なかった」とは全然思わないが、殺害した人数などは被害国の政府によって相当に誇張されていると思う。当初、国民党政府が発表した2万人という数字が妥当なところではないか。(民間人の犠牲が数万単位でも、十分過ぎるほど「虐殺」なのである。)だから、「虐殺はあったが、亡くなった人の数については様々な意見ある」とする日本政府の公式見解が正しいと思う。
※「南京事件」に関する外務省の公式見解
百田尚樹の発言は、日本の歴史的マイナスイメージの、行き過ぎた海外からの押し付けに、事実に基づいて反論しようとする人にとっては、迷惑千万な妨害行為だと思う。だから、左からだけではなく、比較的まともな右側からも批判をあびることになるわけだ。
<了>
参考 タイ女性への差別発言についてはこちら