今月の表紙~カレン族特集(月刊サラカディー)
- akiyamabkk
- 2021年7月24日
- 読了時間: 3分
更新日:2021年8月22日

今回は月刊誌の表紙紹介となった。毎回週刊マティチョンの政府批判の表紙を紹介するのも芸がないので、他の週刊誌を探したが、これが全滅状態なのである。週刊ネーション、サイアムラット、マネージャー誌、のきなみオンラインマガジンに移行している。もともとそういう趨勢だったのだろうが、コロナで拍車がかかったのではないか?このサラカディー誌にしても、今、コロナ対策で本屋が閉まっているから、購入のしようがない。オンラインバージョンで表紙を見て、目次で内容を知るしかないのである。定期購読するか、注文して配達してもらうことは可能だが、そこまでする読者は少ないだろう。このサラカディーなどは、おそらく、定期購読する昔からの熱心なファンがいるから持っているのだと思う。
サラカディー誌は1985年2月創刊の月刊誌。サラカディーとはタイ語でドキュメンタリーという意味である。自然物から、歴史、文化、科学、先端技術、社会問題まで、さまざまなテーマを、写真を豊富に使ってフィーチャーする、タイ版ナショナルジオグラフィックというところか。先月号は、LGBTQがテーマだった。
今月の特集テーマは、ミャンマー国境に住む少数民族「カレン族」である。ミャンマーのクーデターにより国境情勢が緊迫し、国軍の攻撃によりタイ側にカレン族の難民が出たりしている。おそらく、そういう状況を受けて、改めて国境のカレン族に焦点を当ててみたのだろう。といっても、週刊マティチョンのような政論誌ではないから、時事的な政治ネタではなく、社会、歴史、文化面からのアプローチである。表紙にあるトピックを挙げておくと。
〇カレン族は森の住人
地味だが、これがメインの惹句。
以下
〇メーサリアンーデブノ~サルウィン川流域のカレンの心臓部
〇コートレイ~カレン版王国年代記
〇カレントーク~白カレン(S'gaw Karen) は語る、我々は文化的な民族だ!
〇森と共存する民~バーンクローイのカレン、森に別れを告げる時
(※バンクローイとは、ケンクラチャン自然公園内にあるカレン族の居住地)
などの項目が目につく。
他に有名なカレン族の唐辛子の話しとか、カレン族のSNS活動として、I am Karen というサイトを紹介する記事などが目に付く。
表紙の絵が適度に漫画チックな、昔のアメリカの子供向け読み物の挿絵みたいで気に入った。カレン族にはいろいろな支族があり、ミャンマーでカレン系と認定されている人たちだけでも21ある。タイ側では彼らを、服装の色から、赤カレン、白カレン、黒カレンなどど分けている。その様々な民族衣装のバリエーションをかき分けているわけだ。いい感じなので、大きめのサイズでアップしました。
<了>
参考
サラカデイー誌ホームページ