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不定期テレビ日誌〜2023年08月

akiyamabkk

2023年8月3日(木)

もうじきヒロシマ、ナガサキの原爆記念日。原爆投下から80年近くたって、核兵器が他国を屈服させるための露骨な脅しに使われる時代になった。映画は井上光晴原作の長崎の原爆の話し。「霧の如く消されてしまう」普通の人たちの、原爆投下までの日常を描いている。ここで一首、


父母(ちちはは)は娘の熱を気に病みぬ  熱波となりて消さるるを知らねば


黒く焼けしボロ布を子の形見とて  撫でさすりおる父母を見し


おそまつ!随分前に見た映画(テレビドラマ?)だが、時々思い出して、イヤな、虚しいような気分になる。あまり憶えていないのだが、何十年も経った後で、感性の擦り切れた初老の男を、そういう気分にさせるのだから、いい映画だったのだろう。


二番目の歌は、何十年も前に、そういうお父さん、お母さんをNHKのドキュメンタリーで見た。


幾十万の生きてきた人 閃光のあとどこへ行ったの?


と思うと、イヤーな気分になる。天国でなければ地獄へ行ったのか?


合掌 



◇バービー騒動について

なるほどこれかあ。国連の安全保障理事会常任理事国が、堂々と核による威嚇を振りかざす時代だからなあ。世界に、実は、原爆タブーなど存在しないのではないか。ワーナーブラザーズの本社が、日本支社の抗議を受けて初めて重い腰をあげ、謝罪に踏み切った事が象徴的だ。今、ググッってみると、日本側で抗議の声が上がるまで、アメリカのメディアは、オッペンハイマーとバービーの同時公開を、意外性のあるキャッチーな組み合わせとして、嬉々として取り上げている。意図したものかどうかは別として、ワーナーブラザーズ側は、この相乗的宣伝効果に内心ほくそ笑んでいたのではないか。


今回、SNSで抗議が巻き起こったのは、日本人が色んな嘘に気づき始めた兆しではないか。自分は別に「映画がこんなにも好きな私」を愛する映画至上主義者ではないので、バービーが日本で大コケしても、なんの痛痒も感じない。だから時々、こういう事をやっておく必要があるのではないかと思う。


騒動に関しては例えば以下を参照。 https://www.bbc.com/japanese/66368980




2023年8月4日(金)



ノート 元ソープ王の暴露系政治家はガンで余命8ヶ月。「俺は人と違った最後の時を過ごす。誰もが怖くて言えないことを言ってやる」


この人は、デービスグループというソープチェーンの元オーナー。20年ほど前、警察と揉めて、数週間、拉致拘禁され、九死に一生を得た。これを機に、自己防衛のためメディアに露出し始め一躍有名人となる。選挙に当選して国会議員にもなったが、何かの罪で服役。出所後は暴露系の政治評論家としてメディアで活躍している。最近では、選挙後の政局の推移をピタリと当てて、メディアの注目を集めていた。8月10日に10数年ぶりの帰国を宣言したタクシン元首相についても「帰国しない」と断言し、お祭りモードのメディアは半信半疑だった。娘で貢献党首相候補者のペントンターンにも「絵空事」と一蹴されたが、本日首相指名議会の延期が決まったので、これもおそらくは、彼の予想が当たることになるだろう。




2023年8月5日(土)


ノート ベンツ・ポンチダー・ナ・ソンクラー。私の考える典型的タイ美人。ラーマキエンなどを描いた昔の絵の美人に似ているのである。またタイの古典に出てくる美人の肌の色というのは、美白ではなく、蜂蜜のような色、健康なアーモンド色の肌なのである。この人の苗字にある、ナ・ソンクラーというのは、「ソンクラー地方の」という意味だから、タイ最南部の、おそらくは名家の出であろう。そうするとマレー系も混じっているかもしれない。最近、タイのテレビドラマでは、簡単美形の整形フェイス女優が増えている気がするが、映画で主役を演じるのは、やはり、こういうタイ系の美人か、華僑系でも、個性を感じさせる女性の顔のように思う。




2023年8月6日(日)


ノート なかなか貴重な映像。暴漢が襲って来ても、佐藤首相が微動だにしないのに驚いた。今の政治家なら大パニックだろう。とりあえず戦争を経験している政治家は腹が据わっている。あるいは単に気づかなかったのか。兵役拒否運動が話題になっているが、兵役がないのに、兵役を拒否するというのが、この頃の平和運動を象徴していると思った。運動の中心には方法論や現実ではなく、情緒があるのだ。このニュースが撮られた時点で、原水爆禁止運動はすで分裂していた。共産党が「社会主義陣営が保有する核は帝国主義国の核使用を止めるためのきれいな核である」と言い始めたからだ。共産党は、当時は、核による核の抑止を認める立場だったわけである。少なくとも、現実感覚はあったわけで、社会主義国を擁護するという目的にそっていえば、論理の一貫性があったとも言えそうだ。ケーキを食べて、なおかつ、そのケーキを将来に残しておきたい、と駄々をこねるような、支離滅裂さはまだない。




2023年8月7日(月)


ノート これも素晴らしい朗読だが、二箇所ほど読み間違えている。乱入の古い字をチンニュウと読んでいるのと、8月6日を6月6日と間違えている。前者はともかく、後者は訂正すべきだろう。聞いていて少し混乱した。画面に原文が同時掲載されているので、すぐに間違いだと確認できたが。読んでいて(聞いていて)驚いたのは、あの地獄のような状況下で、原民樹本人も含めて、彼の親族で、「他人を助けようとしていない人はいない」ということだ。当時の日本人の同胞意識の強さに驚かされる。チリの大地震の顛末を描いたクライストの小説などもちょっと思い出した。合掌



◇バービーと「夏の花」

以下、アメリカ人に原爆について教えてあげる時の参考として、


「夏の花」は一応、英訳もされていて以下のサイトで読める。コラージュ画像の引用はこの英訳からとった。外国のバービーファンにも勧めてみたらどうか。


日本語原文では以下の箇所に該当する。感情的になり過ぎないように、なるべく残酷でないところを引用したのである。


(引用始め)


その時、警戒警報が出た。どこかにまだ壊れなかったサイレンがあるとみえて、かすかにその響がする。街の方はまだ熾(さかん)に燃えているらしく、茫(ぼう)とした明りが川下の方に見える。


「ああ、早く朝にならないのかなあ」と女学生は嘆く。 「お母さん、お父さん」とかすかに静かな声で合唱している。


「火はこちらへ燃えて来そうですか」と傷ついた少女がまた私に訊(たずね)る。


 河原の方では、誰か余程元気な若者らしいものの、断末魔のうめき声がする。その声は八方に木霊(こだま)し走り廻っている。「水を、水を、水を下さい、……ああ、……お母さん、……姉さん、……光ちゃん」と声は全身全霊を引裂くように迸(ほとばし)り、「ウウ、ウウ」と苦痛に追いまくられる喘(あえぎ)が弱々しくそれに絡(から)んでいる。


(引用終わり)




2023年8月9日(水)

◇この子を残して(1983)


映画は公開時に見たが、あんまり印象に残っていない。おそらく、テーマが木下恵介には合わなかったのではないか。原作は、長崎の医師、永井隆氏の遺言のような自伝的エッセイ。この方の著作は、1950年にも「長崎の鐘」という題名で映画になっている。こちらは見ていないが、主題歌が昭和の懐メロとして有名だった。以下がその曲。



のど自慢でよく耳にしたが、ちゃんと聞いたことなかった。一番はいい歌詞。「こよなく晴れた青空を かなしと思う切なさよ」これは、当時の日本人の共通の感慨だっただろう。(「黙って見ている青い空」を思い出したが、今、確認すると作詞者が同じだった)二番、三番は、キリスト教臭が出てきて、信仰のないものは、唐突に感じるのではないか。作詞サトウハチロー。永井医師の実話を下敷きにした歌詞だからそうなるのだろう。長崎でもあることだし。サトウハチロー自身もそうかもしれない。


ここで一首


お砂場のバケツの横のバービーは  閃光がして影のみとなる




2023年8月12日(土)




Chinland News Agency より

亡命政権を支持支持する地方軍事グループの軍閥マフィア化が進んでいるようだ。下は、軍閥グループの「税」の徴収に抗議した村人。拉致されリンチにかけられ瀕死の重傷をおった。父親の命乞い行った息子も袋叩きにされ放り出された。二人とも命は助かったようだ。Chinland Defense Force というのは、2021年2月のクーデター後に結成された反軍政の武装グループで、昨年、メンバーの大半が、メインストリームの民族武装(Chin National Army) に吸収された・・・と記事にはある。CNAは、1988年の民衆蜂起後に作られた民族解放組織 Chinland National Front (CNF)の軍事部門である。








◇ChatGPTに映画のシノプシスを書かせてみる。

以下のような指令を出した。

以下のキーワードをヒントに映画のシノプシスを作って下さい。鉄道員、ストライキ、戦争、異母兄弟、殺人、服役、再会、抗争、仁義なき戦い、足を洗う、子供の死、朝焼け、北海道

結果:うーん、微妙。

タイトル: "鋼の絆、運命の線路"

物語は、大正時代の日本を舞台に展開します。鉄道会社で働く鉄道員の主人公、坂東健太は、家族のために一生懸命働く善良な男性です。しかし、彼の職場ではストライキが勃発し、労働条件の改善を求める鉄道員たちが団結して闘いを繰り広げています。

そんな中、戦争が勃発し、国の状況は一変します。健太は兵役に召集され、異母兄弟である幸司と共に戦場へと送られます。兵士としての過酷な日々が続く中、彼らは戦友としての絆を深めていきますが、戦争は無情な現実を突きつけます。ある出来事がきっかけで健太は殺人を犯し、その罪により服役することとなります。

数年後、健太は刑務所から出所し、再び社会に戻ってきます。彼はかつての仲間たちと再会し、かつての労働条件改善のための闘いを思い出します。しかし、組織の中で抗争が激化し、仁義なき戦いが繰り広げられています。健太はかつての友情を取り戻し、仲間たちと共に組織の抗争に立ち向かう覚悟を決めます。

同時に、健太は鉄道員としての職に戻り、新たな人生を歩み始めます。彼は脚を洗い、過去の罪を償う一方で、子供の死という痛ましい過去も抱えています。朝焼けの美しい北海道の風景が、彼の人生に新たな希望と勇気を与えます。

「鋼の絆、運命の線路」は、過去の選択と闘いの中で織り成される人間ドラマを描いた感動的な物語です。健太の葛藤、友情、そして家族への愛が、時代背景とともに描かれ、観る者の心に深く刻まれるでしょう。

以上

できはともかく、スピードがすごい。文字通り、10秒で、これが出てきた。



2023年8月14日(月)


◇AIに俳句を作らせてみる

季語は終戦記念日。最初は季語という言葉を理解していなかった。できてきたものは、俳句初心者が作る俳句の典型的なものだった。

以下引用。

指令:終戦記念日という季語を使って俳句を10作って下さい。 ・・・・何回かやり取りがあって

指令:終戦記念日という季語が入っている必要があります。

ChatGpt : おっしゃる通りです。申し訳ありませんでした。以下に、季語「終戦記念日」を含む俳句を提供させていただきます。

戦火静まり 終戦記念日 花を添えて

涙の花 終戦記念日 祈り捧ぐ

鳩舞う 終戦記念日 平和の空

鐘鳴りて 終戦記念日 静かなる

戦火終え 終戦記念日 祈りの声

過去の痛み 終戦記念日 希望の花

語り継ぐ 終戦記念日 平和の志

月影に 終戦記念日 涙の光

戦い終え 終戦記念日 願いの鐘

未来への 終戦記念日 祈りの翼


いかにも素養のない日本人が作りそうな句。逆に言えば、そのレベルには既に達しているわけだ。おそらく、そこそこのレベルには、すぐ学習して到達するのではないか。




2023年8月20日(日)


百田尚樹の暴言、2525あたり。


「バンコクの女性の何人かに一人は売◯婦」

明白な嘘であり、差別発言。お灸を据える必要があるかも。


Mr. Naoki Hyakuta, a famouse Japanese novelist, said that one in two or three women in Bangkok is a pro...tute. "


This is clearly untrue and serious defamation of Thai women. He should apologize for the senseless slur.




2023年8月23日(木)


Radio Free Asia より



ミャンマーの有名ラッパー、電力不足を批判し、クーデター団の首領を「無能な馬鹿者」呼ばわりして、国家破壊罪で禁錮20年の判決を受ける。




2023年8月25日(金)


◇AI脚本、監督の短編映画

ハリウッドの脚本家たちがストをするきっかけとなった、AI制作の短編映画。「誰を方舟に乗せるか?」という古典的テーマを扱っていて、それなりにオチもある。おそらく、登場するキャラクターもAIが作ったものだろう。一言で言って、「凡庸」だが、一応、商業ベースにのるくらいのデキではあるので、ハリウッドの凡庸な脚本家を恐懼させるには十分だったようだ。しかし、この制作者たちの反AIの動きは、結局、現代のラッダイト運動に終わるのではないか?ハリウッドが規制しても、全ての制作者が右に倣うわけではなく、消費者が受け入れれば、競争力のあるものが勝つのである。それに、この分野は、AIを法律で規制できる部分ではないのではないか。肖像権の問題は別にして。


しかし、安心あれ、実際は、人間がかなり苦労して指導した結果だとのこと。以下はNHKのリポート。



2023年8月26日(土)


産経新聞記事 


中国当局、処理水放出に関するSNS発信を厳格管理 「心配不要」の投稿削除



ノート 嘘を確信的に繰り返し、科学的な反論は封殺する。ナチスの手法だ。今更ながら、共産主義と独裁、ファシズムとの親和性を、指摘せざるを得ない。ロシアのウクライナ侵略もそうだが、こういう事が二十一世紀になって起こるとは思わなかった。しかも、いずれも、国連安全保障理事会の常任理事国がしでかしている事だ。





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