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不定期テレビ日記〜2022年12月

akiyamabkk

2002年12月1日(木)




ジョージ・オーウェルの1984年の朗読。オーウェルはこれを1949年に書いた。動物農場が1945年。読むと目が疲れるから、朗読を聞いている。主人公の夢の中に出てくる母親と妹の描写が、思いの外に身につまされる。オーウェルはこれを書いた翌年、1950年に亡くなっているから、著作はパブリックドメイン入りしている。朗読は上手で、淡々としていて、抵抗なく聞ける。




2002年12月2日(金)


日本勝った。いやー、これがサッカーだ、と言いたいところだが、流石に、こんな事が起こるとは!ドイツ戦に続いての大金星、死のリーグ一位通過。サポーターたちよ、「勝ったのは我々ではない、選手たちだ」という勘兵衛の謙虚さを持ちつつ、好きなだけ喜びましょう。



水泳&糖尿日誌 2022/12/01



バタフライにブレイクスルーがあったような・・・顔を水面に向けて浮き上がるように心がけると、浮上が以前より楽になり、少しは前に進むようになった気がする。また、腕も腹の前でしまって前に持っていくのではなく、後ろまでかくようにした。顔を水面スレスレに上げるため、一回、正面からガバッと水を飲んでいる。映像で咳きこんでいる時がそれだ。


このところ仕事が連日あってしばらく泳がないでいたのだが、ある期間泳がないでいた時にブレイクスルーが起こりがちなのは何故だろう。連日泳いでいた時に体に染み付いた悪いクセが、体から抜けるからか。それとも、泳いでいない期間が、体をリフレッシュさせるからだろうか。そういえば、泳ぎ始めて数日で、腰痛が再発し始めている。今回は、左側の腰。バタフライのせいだろうか。


血糖値は、130前後のボーダー値で高値安定。今回の仕事の前には、100プラスヒトケタくらいで安定していたのだが。肉体労働の側面もある仕事なので、仕事に入ると、低血糖を怖れて、どうしても食事の管理を緩めてしまう。ちょっと危ないかな、と思うと、予防的にあめを舐めたりしてしまうのだ。薬の量も減らしている。そろそろ、以前のように戻さないと、このまま高値安定だ。




2022年12月4日(日)


ノート ちょっと古くなったが、共産党の市議かなんかが、「日本がドイツに勝って残念」とツィートした件、謝罪したらしいが、どうして謝るのか。意味不明の発言だったが、自分の周りにも、そういうヘソ曲がりは沢山いるし、陰に陽に、そういう人を批判はするが、別に、相手を屈服させて、意見を変えさせようとまでは、考えていないのである。大の大人が、ちょっと議論したくらいで、そうそう意見は変えないだろう。納得したふりくらいはするかもしれないが。この共産市議は、自分が批判した同調圧力に、易々と屈服しているのだから、世話ああない。この人を批判する自由は、批判する側にもあるわけで、それが偶々、多数派の側であった事に対して、批判した側に個人としての責任はない。言論の自由を毀損した事に関して個人としての責任があるのは、政治家としての便宜を選んで、自らの議論を簡単に放棄してしまった共産党市議の方だと思う。所詮は、適当に勇ましい事を言って、かっこうを付けたかっただけなのだ。




2022年12月6日(火)



ノート 残念!だがPKは時の運だから仕方ない。ウェルズの「盲人国」という不思議な小説を聴きながら試合経過を追っていた。小説のラストにはかなりハラハラさせられたのだが、丁度、朗読を聴き終えた時に、日本の敗戦が決まった。この相乗効果で小説とPK戦の両方がいっそう楽しめたのである。サッカーは負けたのだからアンハッピーエンドだが、小説の方は、ハッピーエンドかアンハッピーエンドか判然としない微妙な終わり方。しかし、ウェルズがこんな面白い小説を書くとは知らなかった。SFの古典を書いた人という認識しかなかったのだ。これから、もっと読んで(聞いて)みよう。


ここで精神のバランスを保つために、一首、二首、


勝てばオレの負ければ他人(ひと)の事となり では太 サッカーの次は尚弥のサポーター 万斛



ノート ミャンマー亡命政権の暫定大統領 Duwa Lashi La 氏が亡命政権閣僚の大言壮語に警告を発した。「対空ミサイルの入手ルートがある」とか「人民防衛軍は、もうじき都市への攻撃を開始するから人民は緊急事態に備えよ」とか「もうすぐ勝利して革命が成就する」と言った、現実にそぐわない一連の発言を指しているそうだ。この人は選挙で選ばれてNLD政権の副大統領に就任した人だから、「革命は銃口から生まれれる」という毛沢東、レーニン主義風の、武力革命を偏重する勢力の台頭に危機感を抱いているのではないか。最近頻発している軍への「協力者」に対する暗殺事件にも嫌なものを感じる。軍か「革命勢力」か、究極の選択を迫られるのは、普通の国民の方で、そうなれば彼らの状況は地獄に等しい。そんな事をやっているうちに、「革命勢力」は正当性と国民からの支持を失っていくのではないか。あくまで強調すべきは、革命勢力としての彼らの前衛的な正しさではなく、彼らが選挙で選ばれた政権の正当な後継者であると言う点だろう。その事以外に、彼らが主張できる正当性はないのである。





2022年12月15日(木)


Radio Free Asia から

記事原文


A decade of denial in Laos


Dec. 15 marks 10 years since the enforced disappearance of Sombath Somphone, a prominent Lao civil society leader and winner of the prestigious Magsaysay Award for his work on behalf of rural residents. Sombath disappeared after his jeep was stopped at a police checkpoint outside the capital Vientiane, and video footage showed him later being forced into a vehicle and taken away. The Lao government is widely believed to be responsible for the disappearance, but has been silent on the case for most of the past decade.


Credit: Rebel Pepper


ノート あの牧歌的社会主義国家ラオスで、こんな事があったとは!?知らなかった。やはり、異論を封じ込める強権抜きに社会主義の国家運営はできないという事なのだろう。複数の政党が選挙を戦って民意を得た政党が政権を担うシステムがないのだから、反対意見が出てくれば、それが影響力持つ前に摘み取っておかないと、暴力的に権力の座から追われる可能性があるわけだ。





2022年12月16日(金)


ノート 北京で死者が急増し、火葬場が24時間操業しても、荼毘にふすのを5、6日待つのが当たり前の状況になっていると言う。ゼロコロナ政策の転換後、中国でコロナが急拡大している事は事実らしい。しかし、本当に人流の抑制、遮断が、中国のコロナ制圧の主要因だったのだとしたら、独裁国家というのは恐ろしい。また、民主主義が全ての問題への答えではない事も、皮肉な形で示してしまったようだ。我々は時に究極の選択を迫られる。受験英語的言い回しをすれば、ケーキを食べる事と、保有する事は、同時にはなしえないのだから。


以下 Radio Free Asia の記事




2022年12月17日(土)


ノート パレスチナのラップグループDAMのニューアルバムから。といってもリリースは三年前だが。この歌は、ヨルダンの女流監督制作のドラマ、Alarawabi school for girls の挿入歌として使われたらしい。


ドラマは、ヨルダンの私立女子学校のいじめ問題を取り上げた問題作で、いじめ以外にも、学校制度の腐敗、男性中心主義、名誉殺人といったイスラム社会の問題点に言及し、保守層からha批判を浴びたが、若い世代からは熱烈な支持を得たという。ドラマはNetflix でアラブ9カ国で放送された。



DAMの Born Here をYouTubeで見つけて聞いて感動したのが16年前である。同じクリップがまだYouTubeに残っている。



ヨルダンはパレスチナ人が人口の過半を占める国で、DAMは、イスラエルに住むパレスチナ人、イスラエルの市民権はあるが徴兵はされないという微妙な立場にいる、いわゆるイスラエルアラブである。彼らがヨルダン人女流監督が作ったドラマの挿入歌を歌い、そのドラマがNetflixを通じてアラブ諸国で放送される。パレスチナ問題は、イスラム原理主義の温床でもあるが、イスラム社会を変えていくのも、パレスチナという地域なのではないか。




2022年12月19日【月)


エムベパ、すごいスピード。ブラジルの怪物ロナウドを彷彿とさせる。二回目の大会でワールドカップ準優勝で終わるところなどもロナウドと同じだ。あの時ロナウドの決勝での対戦相手はジダンがいたフランスだった。エムペバはロナウドと違ってヘディングができるし、PKも任されている。まだ若いし、ワールドカップの通算得点記録を次に破るのはこの人ではないか。ただ、これだけ爆発的に速いと、ロナウドのように足をやる可能性があるのではないか。ここが少し心配だ。


今回はワールドカップを殆ど見なかった。フリーTVでやっていなかったので、わざわざ見る必要を感じなかったのだ。(政府の国民サービスで、フリーTVで放送されたが、自分の家はAISでネット経由で見ていたので、視聴できなかった)


行きもせぬ祭りの後の部屋ビール 万斛 見逃して得をした気の負け試合 では太




2022年12月21日(水)


Radio Free Asia 記事から


Forced to flee her Magway village in southeast Myanmar during a junta attack, Theingi Soe, 27, spent a “terrible” month living in makeshift shelters in the jungle during the rainy season. In her misery, she began to plot another escape – to a life in a country beyond the conflict.


An acquaintance put her in touch with a hiring agent in Yangon who promised work in Dubai. But life as a migrant has brought new hardships. Back home, “we had to run for our lives,” she says in a soft but steady voice. In Dubai, Theingi Soe said she has felt “sad and helpless,” shuttled from one employer to another with little say in where she works and for less money than promised. Even so, she said she’s determined to stay in Dubai and help provide for her family back home.


Tomorrow, RFA will publish a special report on the difficulties migrant workers from Myanmar have faced living in Dubai.


ノート この人が自分の娘だったら、とやはり考えてしまう。ヤンゴンに中東への出稼ぎを斡旋するエージェントがあるらしい。彼女は国内難民として数ヶ月を国境で過ごした後、エージェントにお金を払って単身ドバイに渡った。おそらくメイドさんの仕事だろう。雇い主の間をたらい回しにされ、約束より安い給料に甘んじながら、家族への送金を続けている、と記事にはある。ミャンマーの軍部に対して「国賊」という言葉が頭に浮かぶ。この連中が国賊でなくて誰が国賊か。




2022年12月21日(水)


Chindwin News Agency より


ミャンマーのセクシーモデル、Thin Zar Wint Kyaw が禁錮5年の判決を受けた。ミャンマーには、伝統文化侮辱罪、という罪があるらしい。



以下原文


A military source has confirmed that the junta regime has sentenced model Thin Zar Wint Kyaw to 5 years in jail after being jailed for months in Insein prison in Yangon city, Myanmar.


The model was arrested in Shan state while on a filming project on 04 July. She was transferred to Insein prison after being detained in Shans state for a few days.


The model is charged and accused of disrespecting the conservative culture of Myanmar because of her social media posts and OnlyFan account.


She is jailed today for five years by the junta regime’s court in Mayangone township of Yangon city.




2022年12月24日(土)



ノート 現代の奴隷労働。こうやってアジア人を搾取している連中に嫌悪を感じるし、また、自国民をこのような目に合わせながら、いけしゃあしゃと愛国心を説く連中にも腹が立つ。


Radio Free Asiaより



Escaping the chaos of home, Myanmar migrant workers face exploitation abroad. Female workers toil 16-hour days with little to eat and for less money than they were promised. https://en.rfa.org/ExploitedAbroad


Ei Nge, 24, came to Dubai from Myanmar on a promise that she would be provided with “sufficient food and sleep.” She said she received neither, and her expected pay of 1,200 dirhams ($326) a month turned to only 900 when she started working.


She also suffered significant physical abuse. Ei Nge says she was struck with an iron by the woman who employed her, and the woman’s husband pushed her down stairs after accusing her of using a phone. Marks on her arms and hands were still evident weeks later.


“The children bullied me too,” she said quietly as her eyes filled with tears. “When I told my agent about that, they said I should just put up with it because they were just children.”




2022年12月30日(金)


◇シドニー・ポワチエ、ローザ・パークス、ブルーハーツの「青空」


映像の引用は、今年亡くなったシドニー・ポワチエが、アメリカ映画協会生涯功労賞を受賞した時のもの。ポワチエの功績は偉大なもので、彼がいかに後輩の黒人俳優に尊敬されていたかがビンビンと伝わってくる素晴らしい会だった。特に、デンゼル・ワシントンのスピーチは圧巻である。以下、American Film Institute の公式ページから。



式の模様はAFIの公式YouTubeに幾つもアップされているが、ここに引用したのは、公民権運動の女性闘士、ローザ・パークスが登場する場面である。パークスは、黒人が後部座敷にしか座る事を許されなかった「セグリゲーションバス」で黒人席に座る事を拒否し、一人で裁判闘争を開始した偉人である。シドニー・ポワチエも、キング牧師のデモ行進には頻繁に顔をだしていたそうだから、パークスとは旧知の間柄ではなかったか。幾星霜を経て、二人が再会し抱き合う様は感動的である。


ところで・・・


最近よくブルーハーツを聞いておるのだが、彼らの名曲「青空」は、このパークス女史の逸話から想を得たのではないか。

運転手さんこのバスに 僕も乗っけてくれないか

行き先なら どこでもいい

こんなはずじゃなかっただろ 歴史が僕を問い詰める

眩しいほど 青い空の真下で



この「眩しいほど青い空」というのは、おそらく日本の空ではなく、パークス女史が闘争を始めたアラバマの青い空なのである。そういえば、グレゴリ・ペック主演の「アラバマ物語」などという映画もあった。知っている人には当たり前の話しかも知れないが、自分は最近気づいたので書き留めておく。





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