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◇ワンピース・フィルムレッド 映画感想文 ※タネアカシあり

akiyamabkk


映画配信サイトで鑑賞。ADOが挿入歌を歌った「ワンピース」のスピンオフ篇。挿入歌全7曲が、ビルボードトップ10入りするという快挙を成し遂げている。(米国を除いた「グローバルチャート」ではあるが)。自分は強烈なADOのファンだが、ジブリ以外のアニメには全然興味がなく、原作の漫画も読んだことがない。今回、配信サイトでたまたま見つけたので、見てみたのである。(別にジブリ信者でもない。念の為。)


はちゃめちゃなストーリーにたまげたが、今の、日本のアニメの全体的なレベルの高さを感じさせる映画だった。ストレートな勧善懲悪ストーリーでは、ファンを満足させられなくなっているのですね。ADOが歌を吹き替える「全世界を魅了する歌い手、UTA 」が物語の主人公なのだが、この娘が単純なヒロイン、世界を歌で救う救世主ではないのですね。この映画を見て、自分くらいの世代は、戦後史に残るテロ事件を起こしたある宗教団体の「ポアの思想」を思い出すのではないか?ちょっと怖い話なのである。


「ワンピース」シリーズは、全体として、能天気な冒険ストーリで、話の辻褄もほぼ無理やり合わす感じなのだが、基底をなしている世界観は、単純なものではないようだ。ルフィ等海賊グループの敵対者である「世界政府」「海軍」などは、ただただ人民を圧迫、弾圧する圧政者ではなく、「海賊世界」の混乱がエスカレートしないための安全弁、必要悪的存在でもあるようなのだ。この辺り、単純な善玉悪玉の世界観を良しとしないジブリ映画の影響を受けているのかもしれない。作品の完成度はジブリアニメに遠く及ばないが、出たとこ勝負の連載漫画が原作である以上、これは仕方のないことなのかも。


ADOの公式サイトから「新時代」を引用しておきますが、挿入歌全7曲、手を変え品を変え、全て素晴らしいので、公式サイトで全て聞くことをお勧めします。ADOの才能の多様さ・・・多様なだけではなく、それぞれのジャンルでの驚くべき完成度の高さが、よくわかる構成になっています。還暦を過ぎた方は、「世界の続き」「風の行方」や、B'z がコラボした Dignity あたりのバラード系から聞き始めたらどうでしょう。「うっせえわ」のイメージが変わりますよ。


もう一曲引用しとくか。「風の行方」・・・どうです、この圧倒的ベルティング。これでも、彼女としては控えめな方なのですよ。



アニメ映画の方は、ま、あえて見る必要もないでしょう(笑)それに、この異様に明るい色彩感覚、ある年齢以下の子供には、ちょっと危ないのではないか?まあ、元々、暴力的描写が原因で+12くらいなのでしょうが。


以下、ADOのYouTube公式サイト


ではでは

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