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<フォトアルバム>2024年12月〜クリスマスツリーと屋敷祠

akiyamabkk

クリスマスツリーと屋敷祠

クリスマスツリーと精霊を祀る祠



<写真キャプション>

 

村の雑貨屋のサンタとクリスマスツリー、藁運搬車、お寺行事の看板、クラドゥアン寺の白仏陀、魔除け(盗難よけ?)の魔法陣、村の「リゾート」・・・とは名ばかりの簡易宿泊施設、「牛に注意」の看板、イサーンの鱗雲、村の中学女子、無人販売のガソリンと水、ムアンドゥー寺の毘沙門天、中央分離帯のプルメリア、村にオープンした消費者金融・・・などなど

 

<補足>

 

イサーンの秋の雲が思いのほか美しくて、ついシャッターを切ってしまう。一昔前、プロとアマチュアを分けた最も大きな要素は、使えるフィルムの本数ではなかったか。最近、素人でも、時にいいスナップショットが撮れるのは、なんでもかんでも、躊躇なくシャッターが切れるからだろう。下手な鉄砲も数うちゃ当たる・・・というやつである。これは、動画撮影でも同じことが言えると思う。 


青い看板の新装開店風の店舗は、国道沿いの村にできた消費者金融の支店である。Muangthai Capital という設立20年ほどの新興企業。2018年の時点で、全国に支店が3000以上あるというから、急成長している会社だと言っていいだろう。7キロほどの田舎道を、村から国道に自転車を走らせる間、この会社の宣伝ポスターをそこらじゅうで見かけた。タイ証券取引所に上場しているし、一応、法律の枠内で営業しているのだろうから、違法な高利貸しから借りるよりはマシかもしれないが。しかし、これがいい事なのか悪い事なのか。農民は土地を手放したら必ず負けるのだ。そこへ至るプロセスがよりシステム化された、という気がしないでもない。合法的な収奪である場合、政府も介入する名分が立たないだろう。

 

 

キャプションで言い忘れたが、小さく写っている鳥状のものは、イサーン名物の凧で、タヌー(弓のこと、サヌーと記述しているものもある)と呼ばれる弓状の部分が風を切って、空を舞っている間ずっと、ブーン、ブーンという、ちょっと魔物じみた音を立てている。夜の間もずっとこれが空にあると、お手洗いに起きた時など、このブーン、ブーンがかすかに聞こえてきて、なんだか気味が悪い。「ドクラマグラ」の冒頭みたいな悪夢っぽい感じなのである。

 

イサーンの人はいろんなものを怖がるのに、この音は怖くないのかな、と不思議に思い、カミさんに聞いてみると、こういう答えだった。昔は、農作業が全て人力だから、稲刈りの時期など、忙しくて野良で夜を明かすことも珍しくなかった。そういう時、この凧が空にあって、倦まず弛まずブーン、ブーンという音を立てていると、一緒に誰かいるようで、寂しくないのだという。自分には、狂人が発するモノトーンのように感じられて、耳について眠れなくなるのだが・・・。しかし、カミさんは、そういう事に疎い人なので、彼女が知らないだけで、何か、「魔除け」的な意味があるのかもしれない。 


最後の、オレンジ色の公衆電話みたいなものは、テレフォンカード・・・というか、携帯の料金を追加チャージする機器である。(電話番号を推して、直接、現金を入れて支払うらしい。紙幣と硬貨、両方の挿入口があった。カードの挿入口と思われたものは、紙幣の入れ口だった)硬貨を使って、10バーツ単位でチャージできるので、村ではこういうものがまだ重宝されている。注意して見ていると、田舎の雑貨屋にはだいたいこれがあるようだ。

 

<了>

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