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アジア日誌「乾季恒例、ナマズの掴み取り」

  • 執筆者の写真: akiyamabkk
    akiyamabkk
  • 2024年1月13日
  • 読了時間: 2分

更新日:2024年2月29日




2024年1月13日。米の収穫の後、農閑期のイサーンの農民の楽しみとして、この「ナマズの掴み取り」がある。田畑に隣接した溜池の水をポンプで汲み上げ水抜きをして泥に腰まで浸かって魚を掴み、あるいは掬い取る。獲れる魚は、主に、ナマズ、雷魚、それから、前の天皇陛下がタイに導入したことで有名な淡水魚テラピア(タイ語でプラニン)の3種類。


ナマズは胸鰭のところに毒があるので、ヒレを上から抑えるように掴まないと、指を刺されて、ジンジン、ズキズキする痛みに悩まされることになる。自分も、最初にこの行事に参加した時、子どもたちと競争でとっていて指を刺された。長女が「ヤープン(待って)」と止めるのを、「その手には乗らないよ」と大きめなナマズを掴みに行ってやられたのだ。(長女はナマズの毒のことを注意するつもりだったのである。愚かな父!)その頃、まだ元気だった舅が、すぐ、近くの林に入って毒抜きの薬草を取ってきてくれた。その葉っぱを指に当てがって、上からライムを絞ると、痛みは1時間ほどで治った。


今、イサーンの農家は、大体皆、田畑に隣接する場所にソーラーパネルを持っている。自家用菜園への水やり用に、太陽発電で地下水を汲み上げるのである。「ナマズの掴み取り」が終わると、このソーラー施設を使って、地下水から溜池に水を戻す。太陽発電だから、スイッチをつけっぱなしにしおいても、日が翳ったり、あるいは夜になると自然に水は止まっている。そうやって、一月ほどかけて、だんだんと溜池に水を戻すのだそうだ。ソーラーパネルは中国製、6、7万バーツの初期投資が必要だと聞いた。


<了>

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