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「女性助役の死、ウィルスが消えてもコロナで死亡」(タイラット紙2020年6月18日号)

akiyamabkk

※タイラット紙は最大発行部数を誇る保守系の新聞。最近では政権に批判的な記事も。


トップ記事 

「女性助役の死 ウィルスが消えてもコロナで、ウィルスが肺に与えたダメージが原因」


リード

「助役、事前に何の症状もなく。プラユット首相、観光客の受け入れ準備をプーケットで視察。専門家下げ止まりに懸念、『開国』の危険性を指摘」


他見出し上段から。


◇「最高裁逆転判決、故殺を認定せず。ウィッサワ氏、収監をまぬかれる」「争いの末射殺。禁固13年4か月が禁固2年執行猶予付きに。」


◇「コロナをかぎ分けるラブラドール犬。大型トラックで巡回し一日に千人の感染者を発見、的中率96パーセント」(左上写真)


◇「タンマナット氏が昇格、与党第一党の書記長に。プラウィット・ウオンサワン大将は無投票で党首に留任」


◇「電線泥棒、警官に遭遇し逃亡中に橋から落ちて死亡」(左下写真)


◇「宝くじ予想師の『メーナムナンバーワン』が、110個の偽ウェブサイトを訴える」(写真下中央)


政治欄のトップは、軍政が作った政権第一党(2年前の選挙で最高得票を得たが、議席数でタクシン系のタイ貢献党に劣った)の党首選の話だが、タンマナットという見慣れない名前がトップに来ている。我々からすると、今の政権を牛耳っている東部軍管区派閥の重鎮、プラウィット大将が党首に再選されたことがニュースなのだが、タイの新聞からするとそれは規定路線で、タンマナット氏の書記長就任の方がニュースなのですね。


メーナムナンバーワンは、11回連続で宝くじの下三桁を当てたとされる伝説の予想師。宝くじの闇賭博を勧誘した罪で、禁固二年の執行猶予判決を受けていたが、昨日、自らのサイトが他サイトで流用されているとして、著作権侵害を警察に訴え出た。


タイラットの一面は、政治から三面記事まで、この国の世相が反映されていて面白い。政治は軍部が牛耳り、政権危機を煽るメディアもあるが、政権与党内は無風状態、そして、経済が悪くなると街には電線泥棒が出没し、人々は「闇宝くじ」にはかない夢を見るわけだ。


<了>


参考


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