「プラカノンのナーク」伝説がチャンネル3で再び映像化。今回はお茶の間向けナークか?
プラカノン運河の伝説のゴーストが、またしてもタイで映像化される。昨年もドラマ化されたし、これで何回目だろうか?この問いに答えるためには、タイの芸能史家の調査を待たねばならないだろう。何しろ、この怪談話は、日本の「東海道四谷怪談」「番町皿屋敷」に匹敵する、タイで一番有名な幽霊の話なのである。
ドラマは、7月16日午後7時からチャンネル3で、第一回目がオンエアされるが、放送に先駆け、番組スタッフ一同がブラカノン・マハーブット寺内のメーナーク廟を訪れ、ドラマの大ヒットを祈願した。日本の演劇人が「四谷怪談」の上演前にお岩稲荷を訪れるように、タイの演劇人もメーナーク廟を訪れて、上演の許しを乞うのが慣例である。もちろん、挨拶を欠かすと、役者とスタッフに災厄が降りかかるのである。
キャンペーンのお約束となっている宝くじ占いも、主演俳優二人がピンポン玉を引いてメーナークから無事当たり番号を授かった。ナークを演じるプリヤーカン・チャイカタ (イーワー)は三桁を引いて 978を、夫のマーク役のタッチャポン・クーウォンバンディット(ジョップ)は22を引き当てた。おそらく、明日の宝くじ市場では、この二つの番号が品薄になるのだろう。
フィクションとしての「メーナーク」の成立の経緯や、ナーク廟が宝くじ占いのメッカとなった理由についてはこの文章に詳しいので、よろしければ、ご一読を。
以下は番組の公式予告編、主題歌。
ルーティーンの怪談モノであっても、作り手は独自色を出そうとするから、それぞれの作品のナークには個性がある。おそらく日本で一番知られているナークは、サイ・チャルーンプラが主演した1999年映画版「メーナーク」だろうが、あれは、本格的ホラーとシリアスな悲恋モノの味わいがあった。セクシーなナークを売りにした映画もあったと記憶するが、今回はテレビ版ということももあり、素朴な怪奇趣味を持ち味にしたナークのようである。
ろくろっ首のように、にゅっと手が伸びて茄子を掴むナーク、ライムの汁を絞ると手首の骨が見えてくるナーク、死産した息子が子犬を掴んで、むしゃむしゃと食べてしまうナークである。タイ人の少し上の世代が、子供の頃見たナークの味わいでしょうね。おそらく、日本でもネットで見れますから、こうご期待。
あ、日本ではスクランブルがかかって見れないかも。今度、試してみて報告します。ちなみに、こちらタイでは、One Championship もカードによっては、公式サイトでただで見れるのだが(この間は野杁正明 Vs シティチャイ戦がメインまで全部見れた)、日本で観れるかどうか確かめたとがない。今度、協力者を募って、こちらの方も確かめて見ることにします。
<了>
引用