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SNSニュース~有名番組司会者ナワット氏、スポンサー批判で番組降板

  • 執筆者の写真: akiyamabkk
    akiyamabkk
  • 2021年7月20日
  • 読了時間: 3分

更新日:2021年7月20日


フェイスブックで会見するナワット氏

有名料理番組「トーイさんの台所」の司会を務めていたナワット・イサラクライシン氏が、自らのフェイスブックベージで番組を降板すると宣言した。ナワット氏はコロナに感染し、入院中。この時も酸素吸入器をつけてのライブだった。


ナワット氏は、タイ国内向けのミスコン「ミスグランド」の主催者で、緊急事態下にミスコンを強行し、出演女性が多数コロナに感染したため批判を浴びていた。撮影のため出演者にマスクを外させたこと、高額の違約金でしばりつけ、濃厚接触者の女性がコンテストに参加せざる状況を作ったとも指摘されている。


ナワット氏は、政府のワクチン政策に批判的で、テレビ出演で、「ファイザーがうてるラオスやアメリカへ行ってワクチンを打つ。」「どういうワクチンを打つかは国民の自由にまかせるべきだ」などど公言していた。また、「自分の選択したワクチンが打てるまでは、生活に気をつけてコロナに感染しないようにするといい」と主張していた。それにもかかわらず、自らの主催するミスコンが原因でコロナに感染したため、「ブーメラン」という批判も浴びていた。


辞任声明の直接の原因は、自ら病床で設立した「タイ人のためのナワットプロジェクト」に対して、財閥企業CP(チャルーンポカパーン)のオーナに3億バーツの寄付を要求したことにある。CPは中国製ワクチン、シノバックの調達にあたり便宜を図り利益を得たと噂されていて、政府のワクチン政策を批判する人から非難の対象になっている。(※華僑系の企業だから、親戚関係にある本土の製薬企業に便宜を図ったのだろうという憶測だが、CPは関係を否定している)CP側が、既に12億バーツの寄付をしていると回答すると、逆切れして、一族の出自をあげつらい「中国に帰れ」などと暴言を繰り返した。(※チャラワノン一族は華僑であるが、グループの総帥タニン氏はアユタヤ生まれのタイ人。)


CPはタイで一、二を争う財閥グループで、True などの情報通信部門や、メディアビジネスの他、コンビニ大手セブンイレブンを有する一大食品企業でもある。テレビ番組の大スポンサーだから(しかもナワット氏が司会するのは料理番組である)、番組制作会社が驚愕してナワット氏に「決断をせまる」メールを送った。それに逆切れしたナワット氏が、自らのフェイスブックで怒りの辞任会見を決行したわけだ。


今、芸能人がSNSで政府批判することが流行りで、Call Out という英語が流行語になっている。Call Out しない芸能人が、ネット民の標的になりつるし上げされる事も珍しくない。政府のコロナへの対処、ワクチン政策については、圧倒的多数のタイ人が不満を持っているから、いかようにも政府批判ができる。ナワット氏は、こういう芸能人のCall Out ブームに先鞭をつけた人といえるかもしれないが、言行の不一致が批判されることも多かった。さすがに今回は「虎の尾を踏んだ」と言えるのではないか。


ナワット氏はフェイスブック会見で「もうテレビに将来はない、これからは、ソーシャルメディアで生きていく」と述べているけれども、Youtubeなども広告ビジネスであることを忘れていないか?


<了>


参考



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